MUSIC LIFE DIARY'S

音楽の話を主に書いている雑記です。

音楽レーベルを作ることになったことについて

もともと、長いことバンド中心の生活をしていたのですが、そのバンドが出来なくなって仕事ばかりしていた中で2019年の年明け早々に何か新しいことにチャレンジしてみようと思い立ちずっとやりたかったけど手を出せないでいたDTM(デスクトップミュージック)を始めました。

何年かぶりの感覚で久しぶりに音楽に戻ってこれた感じがすごくうれしかったし忘れかけてた物を取り戻したようなそんな感覚になりました。

とはいえ楽器を弾くのとは全然違う感覚とソフトの使い方も全く分からずモヤモヤしながらも手探りで曲を作ってはボツにしてというのを繰り返しながら方やSNSでそういった関係の人たちの動向をリサーチしていく中で才能溢れる人たちがものすごくたくさんいることに気が付きました。そして下は10代から上は4,50代まで年齢層もバラバラですし本格的にやっているプロ、セミプロもいれば趣味でやっている人、将来的にプロになりたそうな人等々、スタンスもバラバラではありながらも、現時点で有名ではないけどプロなんじゃないかというようなレベルの高い方もたくさんいることをリアルに目の当たりにしてきっとこういう人たちはどこかのタイミングでバズって有名になるかもしれないなって思ったりマーケティング(宣伝戦略等)がハマれば一気に行くだろうなって思ったりもしました。

そうした中で感じたのは良い曲はゴマンとある、ちょっと引っかかる言い方ではあるが吐いて捨てるほど良い曲(旋律)が生み出されていくのを見ていて「自分が前に出なくても良いんじゃないか?」そういう気持ちが強くなりました。

これは個人的なことではありますが元々の性格上、自分が前面に前に出るフロントマンタイプでは無いのはわかっていました。パートもギターから入ったけど最終的にベースがしっくり来たしそんな経緯もあってこれからの未来を担うアーティストを全面的に支援できる土台を作った方が良いのではないかと思い立って「音楽レーベルを作ろう」となったわけです。

音楽レーベルを作ろうとなるまでの間にどういう形がベストなのか、それについてはかなり熟考しました。

これまでの音楽業界はアーティストが音楽レーベルに所属してツアーやフェスやブッキングなどのライブイベント、メディア出演等々しながらCDセールスで利益を上げていき、そこから音楽レーベルが契約に基づいてマージンを抜いていくというのが通常の音楽レーベルとアーティストとの契約だと思うんですけどネットがこれだけ普及してYouTubeをはじめいたるところで音楽が無料で聞ける今の時代に従来のやり方は時代錯誤も良いところだと個人的にはずっと思ってきた部分があります。

著作権関係の団体もそれを保護する役割があると言いつつもちょっとネットを漁れば音楽はもちろんのこと映画や漫画、テレビ番組などエンタメ系の違法アップロードは後を絶たない状況で、法的にダメなものはもちろんダメっていうのは大前提であるとしても、これだけ違法アップロードが後を絶たない状況で、「違法アップロードを絶対やるなよ」と憤慨して言い続けるのは非常にナンセンスだと感じていたんですね。

ここまでインターネットが普及する以前は2次創作なんてのも当たり前にあったし2ちゃんねる(今でいう5ちゃんねる)では違法性のあるネタなんてのは日常茶飯事だったわけだけど、それが面白かったというのも事実としてあると思います。

そうした日本のインターネット文化的な物を動画に持ち込んでブームを作ったのはニコニコ動画だと思います。
ニコニコ動画では2次創作、3次創作と一つのネタをこぞってみんなが手を付けていく、Twitterなんかでもそういった連鎖ゲームみたいなもので盛り上がったりもするけど著作権絡みでガチガチにやってしまうとユーザーはネット上で全く遊べないんですよね。

ソーシャルメディア全盛のこの時代でより自由に楽しめる環境を発信する側が先に提供してあげることがリスナーもうれしいしアーティスにとっても機会損失が減っていいことだと思います。

問題点があるとすれば、その自由(FREE)な環境下でアーティストが利益をどうやって確保していくかが最大の課題でセルフプロデュース(自分の宣伝)が上手な人は完全に個人でファンを捕まえて収益を確保して行くってことが可能ではありますが再現できている人はまだ現段階では極一部の人で多くのアーティストたちはどうやって利益を出せば良いのか、見いだせていない方も多いと思います。音楽を作るのも時間はかかる上にマーケティングまでとなると作業負担はかなりあります。そしてある程度の専門知識も必要になってきます。これを個人レベルでやっていくのは相当大変なことです。

そんなことをあれこれと総合的に考えた時にアーティストへのすべての手間を解消してあげながら収益の確保までを後押しできる形を一つのプラットフォームにすることが今後の音楽レーベルの課題なんだろうなというのを感じて、今の時点で再現できているところはあまりないのかなと思った時に「それだったら俺が作るしかない」という考えに至りネットレーベルを作る運びとなったんです。

最終的なビジョンとして目指しているのは未来のアーティストを支援できるプラットフォームになることに加え、このレーベルが本当の意味でクールでカッコいい音楽集団であること、そしてこのレーベルに所属していることが一つのブランドになるようにしていきたいと思っています。

これを書いている現時点ではまだまだですが、このビジョンをもっとブラッシュアップしていきながらより良い環境を構築できるようにこれからも頑張っていきたい。